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精度が上がるフレーズを検証

2023-12-17  𝕏 シェアする


▎「反芻しながら考えて」

最近、ちょっと変わった効力を持つChatGPTのフレーズを考えました。
「反芻しながら考えて」。反芻(はんすう)とは何度も繰り返し最初から考え直すという意味です。

簡単な計測ですが、この効力は「ステップバイステップで考えて」の半分程度の威力でした。(コラム後半を参照)

利点としては、ステップバイステップだと、回答内容がステップ的になってしまいがちですが、反芻ですと、ひとまとまりの回答になりやすいという点です。


▎フレーズまとめ

というわけで、今日までの時点で、
精度が上がるとわかっているものは下記3つになります。

  • ・ステップバイステップで考えて
  • ・反芻しながら考えて
  • ・深呼吸をして考えて



▎比較試験をしてみました

学術論文のような専門的なテストはできませんが、
せっかくなので簡単な計測テストを行います。

ChatGPTが比較的に苦手としている
下記のタイプの問題を与えてみました。
「理」という漢字で終わる2字の熟語を5つ挙げてください。
  1. 科学理
  2. 原理
  3. 理論
  4. 理解
  5. 理性
この場合、1つしか正解が含まれていません。(2の「原理」のみ)
これを10回(合計50個)繰り返し、正答率を出してみます。

使用したのは、GPT-3.5です。



▎比較した結果です

① 元のまま:
「理」という漢字で終わる2字の熟語を5つ挙げてください。
https://chat.openai.com/share/29d3ea40-0960-4a36-866e-7fa3ead3342f
10/50(正解/問題数): 正答率 20%

② 反芻:
反芻しながら考えて、「理」という漢字で終わる2字の熟語を5つ挙げてください。
https://chat.openai.com/share/3df73e82-ad87-48c2-af36-52f8550acd4d
16/50(正解/問題数): 正答率 32% (正答率が1.6倍に)

③ ステップ・バイ・ステップ:
ステップバイステップで考えて、「理」という漢字で終わる2字の熟語を5つ挙げてください。
https://chat.openai.com/share/b6a243a4-7fd4-440c-84be-8da91930c25d
29/50(正解/問題数): 正答率 58% (正答率が2.9倍に)

④ 深呼吸:
深呼吸をして考えて、「理」という漢字で終わる2字の熟語を5つ挙げてください。
https://chat.openai.com/share/86ee40e1-eb9b-483f-85fe-8eab1839e947
8/50(正解/問題数): 正答率 16% (正答率が0.8倍に低下)


グラフにしましょう。

正解率の比較グラフ

もちろん、計測方法はたくさんありますし、サンプル数も少ないですが、
「ステップバイステップで考えて」というフレーズには、やはり手応えを感じます。

すばらしいですね。「Let's think step by step(一歩ずつ考えよう)」
というフレーズの発見者は小島武さん(東京大学大学院)で、 関連論文は こちらです。https://arxiv.org/abs/2205.11916


ちなみに、GPT-4を使うと、フレーズを加えない元のままでも
それなりに高い正答率が出せます。
・・・


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